7.4コミュニケーション 外部及び内部との適切な関係性の構築

2018年1月21日

2015年版ISO14001における「7.4コミュニケーション」は、旧ISO2004年版では「4.4.3コミュニケーション」に該当していた内容です。2004年版の内容をより具体的に現場レベルまで落とし込み、内部・外部それぞれに対して適切なコミュニケーションを図ることが大切であるという内容に変更されています。そのため、条文も長くなり、必要なプロセスも具体的に明示される形となりました。すなわち、EMS活動においてコミュニケーションの重要性がさらに増したと解釈することができます。

では、2015年版の条文を見てみましょう。

 

7.4.1 一般

組織は,次の事項を含む,環境マネジメントシステムに関連する内部及び外部のコミュニケーションに必要なプロセスを確立し,実施し,維持しなければならない。

a) コミュニケーションの内容

b) コミュニケーションの実施時期

c) コミュニケーションの対象者

d) コミュニケーションの方法

コミュニケーションプロセスを確立するとき,組織は,次の事項を行わなければならない。

- 順守義務を考慮に入れる。

- 伝達される環境情報が,環境マネジメントシステムにおいて作成される情報と整合し,信頼性があることを確実にする。

組織は,環境マネジメントシステムについての関連するコミュニケーションに対応しなければならない。

組織は,必要に応じて,コミュニケーションの証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。

7.4.2 内部コミュニケーション

組織は,次の事項を行わなければならない。

a) 必要に応じて,環境マネジメントシステムの変更を含め,環境マネジメントシステムに関連する情報について,組織の種々の階層及び機能間で内部コミュニケーションを行う。

b) コミュニケーションプロセスが,組織の管理下で働く人々の継続的改善への寄与を可能にすることを確実にする。

7.4.3 外部コミュニケーション

組織は,コミュニケーションプロセスによって確立したとおりに,かつ,順守義務による要求に従って,環境マネジメントシステムに関連する情報について外部コミュニケーションを行わなければならない。

 

 

このように、まず7.4.1として一般的なコミュニケーションについて述べた後、7.4.2で内部について、7.4.3で外部についてのコミュニケーションをそれぞれ明示している点が特徴です。ではそれぞれの細分箇条について簡単に解説していきます。

まず「7.4.1一般」ですが、必要なプロセスとして具体的に4つの項目を明示しています。これは2004年版ではなかった部分です。というのも、2004年版では外部の利害関係者とのコミュニケーションについて文書化することが重要であると位置づけていたのですが、文書化することで安心してしまいコミュニケーションが形骸化してしまう事業者が少なくなかったことから、文書化に重きを置くのではなく「何について」規定するのかを重視した結果です。コミュニケーションに関するプロセスが不明確な組織においては、一度この4つの項目に沿った見直しが必要であると言えます。

7.4.2内部コミュニケーションでは会社の方針や目標、各種ルールの伝達や周知などがどのようになされているかを把握する必要があります。文書レベルのものだけでなく、電子メールやグループウェアなどもこれに含まることが求められるでしょう。こちろん、これら対象となるコミュニケーション手段上でやり取りされる内容は、環境マネジメントシステムにおいて作成される情報と整合していなければなりません。

7.4.3外部コミュニケーションでは、外部とのコミュニケーションをいかにして図るかを規定しています。「7.3認識」において外部スタッフや外部事業者も範囲に含めていることを述べた通り、2015年版では外部との連携が非常に重要視されています。2004年版ではさほど重要視されていなかった内容であるだけに、外部コミュニケーションを疎かにしている企業は少なくありません。今一度自社の外部コミュニケーションのあり方を見直し、対応手順を今一度整備しなおす必要があると言えるでしょう。

 

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