ISO 9001改定のポイント

2017年12月18日

ISO14001と並び国際的な規格であるISO9001環境マネジメントに関する規格であるISO14001とは異なりISO9001は主に製品やサービスの品質を保証するための

マネジメントシステムです。

このISO9001においても、2015年に大幅な改訂が行われました。改訂された主なポイントを順にみていきましょう。

 

1)規格要求事項の細分化

ISO90012008年版では以下4章~8章までの章立てで条文が構成されていました。

4章:品質マネジメントシステム

5章:経営者の責任

6章:資源の運用管理

7章:製品実現

8章:測定、分析及び改善

 

これが、2015年版では以下のように4章~10章までの章立てに変更されています。

4:組織の状況

5:リーダーシップ

6:品質マネジメントシステムに関する計画

7:支援

8:運用

9:パフォーマンス評価

10:改善

 

このように各章のタイトルだけでなく、その構成要素までも大きく変更されています。このような章立てとなった理由ですが、ISO全体における統合化の流れが大きく関与しています。ISO9001の持つ品質マネジメントシステムという考え方をさらに拡大し、環境活動や労働安全など事業を運営していく上で必要となるすべてのマネジメントシステムを共通の仕組みにまとめていくという発想が根底にあるのです。

 

2)用語の変更

2015年版では条文に使用される用語も大きく変更されています

その一例を以下に記します。

製品 → 製品およびサービス

文書・記録 → 文書化した情報

作業環境 → プロセスの運用に関する環境

購買製品 → 外部から提供される製品およびサービス

供給者 → 外部提供者

 

これらの変更は主にISO9001に伴う活動をより実態に合わせた活動へと昇華させるために変更されたと考えられます。前回の改訂において、製造業でなくサービス業などでも利用できるように細かな変更がなされていましたが、プロセスの妥当性確認や設計開発といった製造業以外ではイメージしにくい文言が多く含まれていたため、受け取り方によって解釈が異なっていたものを修正したと言えますさまざまな業種に適用できるように汎用性を持たせた改訂ですね。

 

3) トップマネジメントの強化

ISO9001が掲げる品質マネジメントシステムの構築運用にあたって、これまで以上にトップマネジメントの強化が打ち出されました。2008年版では5つのコミットメントであったものが、2015版では11個のコミットメントと増加しており、よりトップマネジメントの重要性が強調されたと言えます。

 

4) 「適用除外」という記載

品質マネジメントシステムの適用範囲の決定において、適用除外と言う概念が無くなりました。つまり、すべての事業活動において品質マネジメントを担保しなければならないのです。なお、万が一適用できない場合においては、その除外が悪影響を及ぼさない理由を文書化する必要があることが明記されています。

 

このようにいくつかの大きな改訂を含め、2015年版はより実態に即した細かな改訂がいくつも行われています。

今回は2015年の改訂に関する全体的な概要をご説明しました。なお、それぞれの細かな改訂か所と注意事項については次回以降細かくご説明していこうと思います。

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