Monthly Archives: 5月 2017

ISO14001:2015 「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」とは?

こんにちは。新人スタッフのJです。
昨日の勉強会は、ISO14001:2015の「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理」についてでした。
まずは箇条の引用です。
「ISO14001:2015 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
組織は、次の事項を決定しなければならない。
a)環境マネジメントシステムに関連する利害関係者
b)それらの利害関係者の、関連するニーズ及び期待(すなわち、要求事項)
c)それらのニーズ及び期待のうち、組織の遵守義務となるもの
※太字は新規で追加になった項目」

「環境マネジメントシステムに関連する利害関係者」には、地域社会、行政、株主、金融機関、顧客、所属業界団体、協力会社、社員といった人たちが該当すると考えられます。
どの立場の人たちまでを利害関係者に含めるかは、それらの人々から寄せられる「ニーズ及び期待」の大きさや重要性を勘案して決めれば良いのだそうです。
そして、b)では、それら利害関係者が自分たちに何を求め、期待しているのかを把握する。また、c)では、b)の中で遵守義務に絡むもの、つまり法令に関係するものを把握しておくことを求めています。
「ニーズ及び期待」には、遵守義務があるものと、遵守するかしないかが組織の主体性に任されているものの2種類があるということです。c)は前者であり、「6.1.3順守義務」の対象になります。
この「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理」を含む「4組織の状況」や「5リーダーシップ」は、トップマネジメントの積極的な関与が求められるのだそうです。
審査時のトップマネジメントへのインタビューには、以前よりも多くの時間が割かれるとのこと。
ですので、トップマネジメントは、この改訂を機に自社のISO14001の目的やこれまでの成果をしっかり振り返った上で、今後ISO14001で何を実現したいのか整理しておくべきです。
この項も文書化の要求がないとのことで、事務局やスタッフの方々の頭の中での認識でよいということになるのだそうです。

また、この項は、EMS(環境マネジメントシステム)の運用が独りよがりになることを警戒して、それを戒めるような内容になっていると推測されるとのことでした。なるほどだと思いました!
私たちは、持ちつ持たれつの共存共栄の社会を目指しています。その中で、企業は「社会の公器」であると。「社会の公器」とは、かの松下幸之助さんの言葉で、「企業は自分たちだけの利益を追求するのではなく、社会全体・公の利益にも適う必要があり、そのようにふるまわなくてはいけない」という意味なのだそうです。お恥ずかしながら知りませんでした。
企業を社会全体で育てていくためにも、関係者を明確にし、それらのニーズと期待を把握しなければならないということなんですね。
今回もとても勉強になりました!

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ISO14001:2015「4.1 組織及びその状況の理解」とは?

こんにちは。新人スタッフのJです。
昨日あった勉強会は、ISO14001:2015の「4.1 組織及びその状況の理解」についてでした。
まずは、その箇条の引用から、
「ISO14001:2015 4 組織の状況
4.1 組織及びその状況の理解
組織は、組織の目的に関連し、かつ、その環境マネジメントシステムの意図した成果を達成する組織の能力に影響を与える、外部及び内部の課題を決定しなければならない。こうした課題には、組織から影響を受ける又は組織に影響を与える可能性がある環境状態を含む。」
太字は新規で追加になった項目
環境状態:ある特定の時点において決定される、環境の様相又は特性

これは、平たく言えば、「外部及び内部の課題を踏まえた上で、環境マネジメントシステムを作って運用してください」という主旨なのだそうです。

外部及び内部の課題とは何なのでしょうか?

ISO14001:2015付属書A.4.1にこう書いてあります。
「組織の状況に関連する外部及び内部の課題には、次の事項を含み得るが、これらに限定されない。
a) 気候,大気質,水質,土地利用,既存の汚染,天然資源の可用性,生物多様性などに関連した環境状況で,組織の目的に影響を与える又は環境側面によって影響を受ける可能性のあるもの
b) 国際、国家、地域又は地方のいずれのレベルにかかわらず、外部の文化的、社会的、政治的、法的、規制的、財務的、技術的、経済的、自然的及び競争的な状況
c) 組織の活動、製品及びサービス、戦略的な方向性、文化、能力(人々、知識、プロセス、システム)といった、組織の内部の特性又は状況」

つまり、「外部及び内部の課題」とは

a)=【自社を取り巻く自然環境】
b)=【外部の経営環境】
c)=【内部の経営環境】
と考えて良いのだそうです。

b)項、c)項については、年度の「事業計画」等が策定されていれば、その活用が考えられますね。「事業計画」には社会のニーズ、競争企業の動向などから製品の開発の必要性、そのための設備の導入、技術開発、要員の確保といったことが盛り込まれていますよね。ここから取り組むべき課題も導き出されるのではないでしょうか。

この外部及び内部の課題は常に監視し、組織の品質マネジメントシステムに反映することが重要であるといえます。この外部及び内部の課題の理解に
際してよく利用されている手法にSWOT分析というものがあるそうです。
これは組織の目的及び戦略を決定する上で有益な方法とのことです。

SWOTとは、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つの頭文字をとったものです。

組織の内部環境には、経営理念、製品の機能・品質、販売力、技術力、生産能力、価格、組織力、人材、資金などがあると考えられます。
また、外部環境には、同業他社の動向、市場の状況、技術革新、法規制、業界規制、景気の動向、顧客のニーズの変化
などが含まれます。
これらを明らかにすることで、「機会(Opportunities)に対して強み (Strengths)を活かすにはどうするか」、「機会(Opportunities)を弱み (Weaknesses)で逃さないためにはどうするか」、「強み (Strengths)を活かして脅威 (Threats)を回避又はチャンスに変えるにはどうするか」、「脅威 (Threats)と弱み(Weaknesses)で最悪の事態を招かないようにするにはどうするか」といったことを考えることができますよね。

この分析は一人で分析するのではなく、組織の中で、ブレーンストーミングのような形で実施するとより良い結果を得ることができるとされています。
SWOT分析は書店の経営書コーナーにも専門書が置いてありますので、そちらを購入されて実践されてみてはどうでしょうか。

最初は漠然としていた、ISO14001:2015の「4.1 組織及びその状況の理解」についてですが、だいぶ頭の中がクリアになってきました。

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