Monthly Archives: 11月 2016

ISO認証取得過程での留意点 ー自社の実態把握を正確にー

こんにちは、株式会社TDSスタッフのJです。
今回の社内勉強会では、「ISO認証取得過程での留意点」でした。 なかでも、「自社の実態把握を正確にしよう」というお話を聞きました。

①自社の目的を明確にしよう

ISOの認証取得は、社内システムの改善手段であって、取得そのものが目的ではない。頭ではわかっていても、時にそれを忘れている時があるので注意すべきとのことでした。
企業イメージの向上であれ、取引条件の改善であれ、そうした目的を達成するために、社内体制を改善する手段として、ISOを導入する。これが第一義であるとのこと。

認証取得そのものを目的とした場合、取得後の社内システムに変化がなく、当然ながら、社業を向上させる効果もありません。費用をかけて文書の山を築くだけに終わってしまうことでしょう。「よそがやったから」という動機で取り組んだ企業で、このような結果となり、挙句の果てに投げ出したという例が時々見られるとのことでした。

②身の丈に合ったシステムの構築

システム構築に当たって、企業の規模、現在のシステムなどの実態を十分に把握して、背伸びをせず、身の丈にあったシステムを作り上げることが重要とのこと。
そのためには、まず、自社の現状を正確に認識して、それをISOのシステムに乗せてみることが大切。いわば、ISOのシステムに現状のシステムを合わせるのではなく、自社のシステムにISOのシステムを合わせるという考え方です。QMSを導入する場合は、現在の自社の品質管理システムを、EMSの場合は、現在の環境保護への対応を、正確に把握する必要があります。
またシステム構築では、品質管理や環境保全に関係する部門をピックアップして、その役割、責任、権限などを書き出して整理します。これがISOシステムとの整合の時に必要となる、とのことでした。
「背伸びをしない」ということは、「理想に走らない」ということですね。理想論に走ると、実現不可能なことまで「~すべきである」と文書化されてしまいます。ですから、マニュアルなどはできるだけ簡潔化して、だれでも容易に理解することができるように具体化すべきです。

③対象を広げすぎないこと
認証取得の対象は、最終的には全社レベルにまで広げるのが理想ですが、まずは部門を限定してシステムを組むと良いとのことでした。
例えばQMSの場合は、この製造のこのラインを手始めに取得する、EMSなら、リサイクルシステムに絞って、システム構築を行う、という具合です。こうして、狭い範囲でシステムを作り上げた後に、他の部門に水平的に展開すればよい、とのことでした。
認定取得対象を最初から広げすぎると、、マニュアルの作成や、その後の経過記録の文書が増えすぎて、収拾がつかなくなる恐れがあります。初めから欲張らないことが挫折を防ぐコツとのことでした。

今回も勉強になりました。

Category: ISO

中小企業がISO認証取得する際の注意点

こんにちは。株式会社TDSスタッフのJです。
今日は社内勉強会で「中小企業がISOの認証取得に取り組めない代表的な5つの理由」というものを勉強しました。

以下のようなボヤきにどう対応すべきなのか、とても良い勉強になりました。

1.専任体制にする人的余裕がないけど、、
2.品質や環境の管理および監査を理解している人がいないけど、、
3.「社内体制の抜本的見直しが必要だ」は本当?
4.費用がかかる、、
5.手続きが煩雑だ、、

以上の5点がポイントになるそうです。
一つ一つ見ていきたいと思います。

1.専任体制にする人的余裕がない

一般的に、着手から認証取得までにほぼ1年かかるケースが多いそうです。その間、認証取得の活動を進めるためには専任体制が必要と考えてしまいますよね。
しかし、大企業ですら専任体制ではなく兼務体制でISOの導入を果たしている場合がいくらでもあるのだそうです。
ということは、人手不足を理由にするのはもうできませんね。人手不足でISO導入をためらっているとすれば、経営者の姿勢を問われてしまいます。

2.品質や環境の管理および監査を理解している人がいない

認証取得の体制はプロジェクトチームを作るべきだという話は以前勉強しました。
そこに組み入れる人材は、品質や環境問題に積極的に取り組める人が必要とのこと。最初はわからなくても、積極的に勉強する姿勢を持っている人を抜擢するようにすべきとのことでした。

3.社内体制の抜本的見直しが必要?

「認証取得には社内体制の抜本的見直しが必要だ」と誤解している人がいるかもしれませんが、新しい体制を作る必要は全くないとのこと。今ある体制を基礎として、それにISOのシステムを乗せるように考えれば良いのではないか、とのことでした。
しかし同時に「どんぶり勘定」的な前近代的経営の場合は話が違ってきます。まず、社内体制を近代的経営に改善しなければなりません。
近代的経営とは、先を見据えた経営方針を立て、経営計画を作り、その計画に従って実行し、結果を評価し、次の計画に反映させるという、いわゆるPDCAの管理サイクルを回す体制が整った経営のことを指すと考えて良いそうです。

4.費用がかかる

確かに何もしないよりは費用がかかります。ISO認証取得に関わる従業員の人件費、参考資料、事務用消耗費などの内部費用に加え、登録審査やそれに関わるコンサルタントの費用などの外部費用、、。
中小企業では負担となるのは当たり前ですね。またISOの認証取得に際して、EMSの場合は、環境負荷を軽減するための生産ラインの改善が必要になることもあります。
しかし、まずは現有の生産ラインで、どうすればISOの要求事項を満足させることができるかを考えることが大事です。
費用については、システムの導入を決定した時、この費用を予算化しておく必要があるとのこと。費用の概略をまとめると以下のようになります。

①外部費用:審査費、内部監査員養成費、コンサルタント費など
②内部費用:事務費、参考書籍費、旅費・交通費、通信費など

5.手続きが煩雑だ
ここでいう手続きは、登録申請に必要な手続きではなく、社内でのシステム作りに関わる手続きのことを指すそうです。なかでも、文書化はかなりの努力が必要となるとのこと。
文書化の対象となるのは、例えばQMSの場合ですと①品質マニュアル、②品質管理規定、③作業標準、④部品表、⑤部品規格表、⑥検査規格、⑦図面、⑧生産計画表、⑨製造指図書、10製造日報、などがあるそうです。
ほかにも、就業規則、賃金規定など、すでにある文書もISOシステムを導入したのちは、そのシステムに従って分類し、整頓する必要があります。
書類より、口頭による連絡や暗黙の了解に慣れ親しんだ中小企業ではなおさら文書化の努力が必要となりますよね。覚悟を決めて文書化に取り組むしかないとのことでした。

今回も勉強になりました。

Category: ISO