Monthly Archives: 11月 2015

OHSAS18001 新しい労働安全衛生マネジメントシステム

労働安全衛生は、経済の成長とその後に続く労働環境の見直しのもとで、着実な歩みを見せてきました。しかし、従来の労働安全衛生に対しての基本的な考え方は、「事故は人が起こすものであり、技術の問題では無い」と言うものでした。従って、人的教育によって安全が守られるという、人に頼る安全対策、また、国や各機関の法規制や規律を守りさえすれば、事故は防げるという安全対策に限界が見えてきました。その限界を打破するために、新しい労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001)が考えられました。

これは欧州の労働安全衛生の考え方であり、「人は必ず間違いを犯すものであり、基本的に事故を防ぐのは技術の問題で、事故が起こっても災害に至らない方策を、技術的に確立する事によって未然に防止する事ができる」と言うものです。また、国の法規制や各機関の規制を守ることは最低限のことであり、そこから一歩進んで自らの職場の危険源を特定し、その危険源からのリスクを、危害の起こりやすさと程度として見積もり、更に災害低減対策(リスクアセスメント)を事前に計画・実施することによって、危害の発生する前にリスクをコントロールするシステムを確立し、事故の防止を計ることが、この労働安全衛生マネジメントシステムの根幹となっています。

英国においては、この労働安全マネジメントシステムの採用により、大幅に事故の発生を滅少することができました。これらのことから、当社では平成12年度からこの新しい労働安全マネジメントシステム(OHSAS18001)を構築し、平成13年12月に認証を取得、登録に至りました。そして品質・環境の各マネジメントシステムと統合して運用することによって、職場の事故を少しでも滅少させ社員の労働安全衛生に対する認識の向上と継続的に労働安全衛生マネジメントシステムの改善を行い、安全に、早く、安くて良いものを提供していきます。

Category: ISO

IEEEって何て読むかご存知ですか?

こんにちは。
株式会社ティーディーエス
新人のJです。

突然ですが「IEEE」って何て読むか知っていますか?
私「アイイーイーイー」って読んでました。
でも最近家電屋に行く機会があり、店員さんから、
「アイトリプルイー」と読むのだと教えてもらいました。

私は趣味で写真を撮るのが好きなのですが、カメラ機器とパソコン等をつなぐケーブルもこのIEEEの規格で作られたケーブルが使われています。
私もパソコンとカメラを接続したかったので、家電屋さんに行って、「アイイーイーイー1394のケーブルをください」と言ったところ、店員さんは最初分かっておらず、あとで気がついて「IEEE」は「アイトリプルイー」と読むのだと教えてもらいました。

さてその「IEEE」とは何でしょうか?
「アメリカ電気・電子技術者協会」のことなのです。

こちらもISOと同じく、「標準」を制定する団体なのです。
「アメリカ」と付いていることからお分かりのように、アメリカ独自の団体です。
(日本にも同じ規格で家電などが普及しているので、日本でもご存知の方は多いとは思いますが、、)

標準化を進める団体には、大きく分けて5つのレベルがあります。この辺り、
牧英憲著「入門の入門 ISOのしくみ」にも詳しく述べられています。

「ISOのしくみ」によると、
標準のレベルを順に並べると下記のようになります。
・国際標準  (国際レベル)
・地域標準  (地域レベル EUなど)
・国家標準  (国レベル 日本、アメリカなど)
・団体標準  (業界レベル)
・社内標準  (企業レベル)

国際標準をピラミッドの一番上に置き、各レベルの標準はピラミッド状に階層をなしていると言えるのではないでしょうか。
国際標準の代表格と言えば、むろんその中でもISOとIECということになります。

国ごとにある国家標準では、私たちも耳慣れた「JIS(日本工業規格)」や「JAS(日本農林規格)」がありますね。
このように、国際、地域、国家、団体、社内と5レベルで標準化がなされていますが、一番影響力があるのはその中でもISOやIECのような「国際標準」になるということですね。
今回も勉強になりました。

Category: ISO

品質マニュアルは必要か

ISO9001:2008年版以前の品質マニュアルは規格の条項順に記載された品質マニュアルが多い。
ISO9001:2015年版では、品質マニュアルを要求していない。どうして品質マニュアル作成の要求事項が削除されたか。

1つ目は、会社の業務は受注から設計・調達・製造・引き渡しに至る事業プロセスに従って行われており、ISOの規格条項順に行われている訳ではない。従来型の規格条項順の記載されたマニュアルでは、これらの事業活動との乖離が発生し、ISOマネジメントシステムへの社員のエンパワーメント(自律性を促すこと)が難しい。

2つ目は、ISI9001:2008年版では、プロセスアプローチを計画することが推奨されていた。ISO9001:2015年版では、現行の品質マネジメントの原則の1つであるシステムアプローチが、プロセスアプローチに包含され、プロセスアプローチを計画するだけではなく、実施し管理することまで要求している。規格条項順に記載されたマニュアルでは、プロセスの計画、実施、管理が的確に表現されず二重管理となりやすい。

それでは、品質マニュアルは不要かというと、以下の点から、やはりあった方が望ましい。

1つ目はISO9001:2015 年版では品質マニュアルは要求されていないが、品質マネジメントシステムの有効性のために必要な文書化された情報が要求されている(ISO/FDIS 9001:2015 7.5.1項参照)。

これには以下のものが該当すると考えられる。
① 組織の目的、方針、目標及び、これらを達成する手段
② マネジメントシステムがどのように設計されているかを示す手段
③ プロセスアプローチ、特にプロセス間の相互作用を示す手段
④ 重要プロセスのグッドプラクティス
⑤ 社員へのこれらの手段を伝達するツールとして

2つ目は認証機関の審査員に対して、規格の要求事項がどのプロセスに割り振られているかを示すことが必要である。審査員に役に立つ指摘を期待するのであれば、規格の要求事項がマネジメントシステムのどのプロセスに適用されているかを、品質マニュアルで事前に示すことが有効である。

3つ目は、2012年以降に制定又は改定されるマネジメントシステム規格からISOマネジメントシステム規格開発業務指針の附属書SLが適用され、規格書の章構成や用語の定義が統一されたことである。どの規格においても附属書SLに従って方針、目標及びその達成手段が要求されている。ISOのマネジメントシステム規格は、2000年にはISO9001とISO14001の2つであったが、2015年中には15のマネジメントシステム規格ができる見込みであると聞いており、マネジメントシステムの統合の機会が増えてくる。その時にシステムのベースとなるものがISO9001 であり、品質マニュアルが該当する規格との統合のフレームワークとして役立つ。

Category: ISO